Processing

Please wait...

Settings

Settings

Goto Application

1. WO2020178976 - SENSOR SIGNAL PROCESSING DEVICE AND SENSOR SIGNAL PROCESSING METHOD

Document

明 細 書

発明の名称 センサ信号処理装置およびセンサ信号処理方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

先行技術文献

特許文献

0008  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0009   0010   0011   0012   0013  

課題を解決するための手段

0014   0015   0016  

発明の効果

0017  

図面の簡単な説明

0018  

発明を実施するための形態

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114  

符号の説明

0115  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : センサ信号処理装置およびセンサ信号処理方法

技術分野

[0001]
 本発明は、センサ信号処理装置およびセンサ信号処理方法に関し、特に、光ファイバセンサに用いられるセンサ信号処理装置およびセンサ信号処理方法に関する。

背景技術

[0002]
 光ファイバセンサは、通信用光ファイバの保守やインフラの異常診断などの用途で幅広く導入されている。
[0003]
 通信用光ファイバの保守を用途とする場合は、OTDR(Optical Time Domain Reflectometry:光時間領域リフレクトメトリ)方式が採用されている。OTDR方式は、光ファイバの一端から光パルスを送出し、光パルスが送出された方向と逆方向に光ファイバ内を戻ってくる後方散乱光の強度変化を測定する方式である。後方散乱光の光強度は、光コネクタなどの光ファイバの接続点で異常な損失がある場合、その場所で増加する。その異常箇所は、光パルスを送出してから後方散乱光を測定するまでの伝搬時間を算出することによって特定することができる。
[0004]
 また、インフラの異常診断を用途とする場合は、BOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometry:ブリルアン光時間領域リフレクトメトリ)方式が採用されている。BOTDR方式は、上述したOTDR方式と同様に光ファイバの一端から光パルスを送出するが、測定する後方散乱光の種類がOTDR方式と異なる。BOTDR方式では、ブリルアン散乱光と呼ばれる後方散乱光を測定する。このブリルアン散乱光は光ファイバに歪などが加わると周波数シフトを生じる性質があるため、この周波数シフト量を測定することにより、ファイバに歪が加わったか否かを判別することができる。
[0005]
 このように、光ファイバセンサは、光ファイバの接続点の異常検出や、光ファイバに加わる歪を測定する目的で幅広く適用されている。
[0006]
 特許文献1には、光ファイバに加わる機械的な振動を検出し、侵入者やパイプラインの破壊などの異常を検知する光ファイバセンサの一例が記載されている。
[0007]
 特許文献1に記載された光ファイバ振動センサ1は、光ファイバ2、パルス光を出射する光源3、受光器4、カプラ5、カプラ5と受光器4との間に設けられる偏波ビームスプリッタ6と偏波コンバイナ7、および信号処理回路8を有する。ここで、光ファイバ2は、センサケーブル9として振動を検知する構造体(フェンスやパイプラインなど)に沿って配置される。信号処理回路8は、第1振動検出部8aと第2振動検出部8bを備える。第1振動検出部8aは、受光器4の出力から干渉光の光強度を検出し、光ファイバ2に加えられた振動を干渉光の光強度の変動により検知する。また、第2振動検出部8bは、2つの直線偏光の光強度を検出し、両直線偏光の光強度を基に振動を検知する構成としている。

先行技術文献

特許文献

[0008]
特許文献1 : 特開2013-185922号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0009]
 近年、レーザのスペクトルの狭線幅化や、コヒーレント(coherent:波動が互いに干渉しあう性質)受信方式の進展など、光ネットワーク技術の革新によって、光ファイバセンシング技術にも新しい用途が加わってきた。すなわち、光の位相の状態変化を測定することが可能になったことにより、光ファイバセンサが検出できるパラメータがこれまでの歪や温度だけではなく、振動や音などの環境要素にも拡大してきている。
[0010]
 さらに、光ファイバセンサの特徴はその連続性にある。つまり、光ファイバケーブルの長手方向のどの位置における環境変化も取得可能であることから、新しいアプリケーションへの適用が期待されている。例えば、高速道路や電車の線路などに沿って既設されている光ファイバケーブルを使用して、振動や音などを検知することによって、移動体の位置情報や構造物の劣化状態を把握することなどが期待されている。
[0011]
 しかしながら、既に設置されている光ファイバケーブルは、光ファイバケーブルの構造物への設置状態が多様である。そのため、設置状態に依存して、光ファイバから出力されるセンサ信号の強度が大きく変動する。例えば、「光ファイバケーブルが構造物に固定されている場所」と「光ファイバケーブルが構造物から離れている場所」とでは、振動を感知するセンサ性能が異なることになる。
[0012]
 このように、光ファイバセンサにおいては、センサとなる光ファイバの観測対象への設置状況により得られるセンサ信号が異なり、正確な計測が困難である、という問題があった。
[0013]
 本発明の目的は、上述した課題である、光ファイバセンサにおいては、センサとなる光ファイバの観測対象への設置状況により得られるセンサ信号が異なり、正確な計測が困難である、という課題を解決するセンサ信号処理装置およびセンサ信号処理方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0014]
 本発明のセンサ信号処理装置は、光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、センサ信号の基準値からの変動量を算出する変動量算出手段と、所定時間内の変動量を規格化し、規格化変動量を算出する規格化処理手段、とを有する。
[0015]
 本発明のセンサ信号処理方法は、光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、センサ信号の基準値からの変動量を算出し、所定時間内の変動量を規格化し、規格化変動量を算出する。
[0016]
 本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、センサ信号の基準値からの変動量を算出する変動量算出手段と、所定時間内の変動量を規格化し、規格化変動量を算出する規格化処理手段、として機能させるためのプログラムを記録している。

発明の効果

[0017]
 本発明のセンサ信号処理装置およびセンサ信号処理方法によれば、光ファイバセンサにおいて、センサとなる光ファイバの観測対象への設置状況によらず、正確な計測が可能になる。

図面の簡単な説明

[0018]
[図1] 本発明の第1の実施形態に係るセンサ信号処理装置の構成を示すブロック図である。
[図2] 本発明の第2の実施形態に係る光ファイバセンサ装置の構成を示すブロック図である。
[図3] 本発明の第2の実施形態に係る光ファイバセンサ装置が備える解析部の動作を説明するための図である。
[図4] 本発明の第2の実施形態に係る光ファイバセンサ装置が備える規格化処理部の動作を説明するための図であって、規格化処理前における変動量積算データの例を示す図である。
[図5] 本発明の第2の実施形態に係る光ファイバセンサ装置が備える規格化処理部の動作を説明するための図であって、規格化処理後における変動量積算データの例を示す図である。
[図6] 本発明の第3の実施形態に係る光ファイバセンサ装置の構成を示すブロック図である。
[図7] 本発明の第4の実施形態に係る監視システムの構成を示す図である。
[図8] 本発明の第4の実施形態に係る監視システムの別の構成を示す図である。
[図9] 本発明の第4の実施形態に係る監視システムのさらに別の構成を示す図である。

発明を実施するための形態

[0019]
 以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
[0020]
 〔第1の実施形態〕
 図1は、本発明の第1の実施形態に係るセンサ信号処理装置10の構成を示すブロック図である。センサ信号処理装置10は、変動量算出手段11と規格化処理手段12を有する。
[0021]
 変動量算出手段11は、光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、センサ信号の基準値からの変動量を算出する。規格化処理手段12は、所定時間内の変動量を規格化し、規格化変動量を算出する。
[0022]
 このように、本実施形態によるセンサ信号処理装置10は、センサ信号の基準値からの変動量を規格化し、規格化変動量を算出する構成としている。そのため、本実施形態によるセンサ信号処理装置10を用いることにより、光ファイバセンサにおいて、センサとなる光ファイバの観測対象への設置状況によらず、正確な計測が可能になる。
[0023]
 ここで、規格化処理手段12は、所定時間内の変動量の最大値で変動量を除算することにより規格化する構成とすることができる。また、規格化処理手段12は、所定時間内の変動量の平均値で変動量を除算することにより規格化する構成としてもよい。
[0024]
 センサ信号処理装置10は、光パルスの送信時間と、光パルスの散乱光の受信時間の差分から、光ファイバの環境の変化が発生した領域を推定する発生領域推定手段をさらに有する構成としてもよい。
[0025]
 また、本実施形態によるセンサ信号処理装置10が備える変動量算出手段11が受け付けるセンサ信号は、光ファイバが道路に沿って敷設されている場合における散乱光に基づく信号とすることができる。これに限らず、このセンサ信号は、光ファイバが線路に沿って敷設されている場合における散乱光に基づく信号であってもよい。さらに、このセンサ信号は、光ファイバが建屋に敷設されている場合における散乱光に基づく信号であってもよい。
[0026]
 次に、本実施形態によるセンサ信号処理方法について説明する。
[0027]
 本実施形態によるセンサ信号処理方法においては、まず、光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、このセンサ信号の基準値からの変動量を算出する。そして、所定時間内の変動量を規格化し、規格化変動量を算出する。
[0028]
 また、本実施形態によるセンサ信号処理方法において、光パルスの送信時間と、光パルスの散乱光の受信時間の差分から、光ファイバの環境の変化が発生した領域を推定する処理をさらに有することとしてもよい。
[0029]
 ここで、上述した規格化変動量を算出することは、所定時間内の変動量の最大値で変動量を除算することにより規格化することとすることができる。また、規格化変動量を算出することは、所定時間内の変動量の平均値で変動量を除算することにより規格化することとすることができる。
[0030]
 また、上述の各ステップをコンピュータに実行させることとしてもよい。すなわち、コンピュータを、変動量算出手段および規格化処理手段として機能させるためのプログラム、およびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を用いることができる。ここで、変動量算出手段は、光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、センサ信号の基準値からの変動量を算出する。そして、規格化処理手段は、所定時間内の変動量を規格化し、規格化変動量を算出する。
[0031]
 以上説明したように、本実施形態のセンサ信号処理装置10、センサ信号処理方法、プログラム、およびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、光ファイバセンサにおいて、センサとなる光ファイバの観測対象への設置状況によらず、正確な計測が可能になる。
[0032]
 〔第2の実施形態〕
 次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図2に、本実施形態による光ファイバセンサ装置100の構成を示す。
[0033]
 光ファイバセンサ装置100は、観測対象に設置されたセンサとなる光ファイバケーブル1000に接続して用いられ、観測対象における歪、温度、振動、および音などの環境変化を検出する。ここで、光ファイバケーブル1000は、歪、温度、振動、および音などの環境変化によって、伝搬する光の散乱光の強度や周波数が変化する特性を有する。光ファイバケーブル1000として、例えば、繊維状に形成した石英ガラスやプラスチック等の光を伝送することが可能な物質を用い、中心部のコアと、このコアの周囲を覆うクラッドとの二層構造としたものを用いることができる。
[0034]
 光ファイバケーブル1000は、歪、温度、振動、および音などの環境変化を検出する対象となる観測対象に接続されるか、または観測対象に沿って配設される。例えば、接続点の異常な損失を検出する対象となる通信用光ファイバケーブルに接続するか、または異常を検出する対象となる設備等の外側に配設することができる。本実施形態では、高速道路に沿って配設された通信用途の光ファイバケーブル1000に接続することにより、高速道路上を走る車(移動体)の振動を検知する場合を例として説明する。
[0035]
 光ファイバセンサ装置100は、観測対象に設置された光ファイバケーブル1000に一端が接続される光ファイバ101と装置本体102とを有する。光ファイバ101の他端は、装置本体102が備える光サーキュレータ103に接続されている。
[0036]
 装置本体102は、移動体の動きを連続的にセンシングするセンサ部104と、センサ部104で取得したデータを解析する解析部105から構成される。
[0037]
 センサ部104は、光サーキュレータ103、光パルス信号を生成し送出する送出部106、光パルス信号の散乱光を受け付ける受光部107、および送出部106と受光部107を制御する制御部108を備える。
[0038]
 送出部106は、発光素子とその駆動回路からなる光源部109、および光変調器110を備える。発光素子として、コヒーレンス性の高い狭線幅を有するレーザダイオード(LD:Laser Diode)を用いることができる。駆動回路は発光素子を駆動する回路であり、制御部108からの制御により、光源部109から一定の周期(パルス幅)の光パルス信号が出力されるように発光素子を駆動する。
[0039]
 光変調器110は、光源部109から出力された光パルス信号を変調する。すなわち、光変調器110は、音響光学素子を用いて、パルス形状の光搬送波を高周波(例えば、数百メガヘルツ)で強度変調する。
[0040]
 制御部108は、光源部109および光変調器110を制御することにより、送出する光の波長、周波数、強度、および位相などを変化させることができる。
[0041]
 光変調器110で変調された光パルス信号は、サーキュレータ103および光ファイバ101を介して光ファイバケーブル1000に出力される。サーキュレータ103は、光変調器110から出力された光パルス信号を光ファイバ101に入射し、かつ、光ファイバ101を通って戻ってきた光ファイバケーブル1000による光パルス信号の後方散乱光を、受光部107が備える光検出器111に向けて出力する。
[0042]
 受光部107は、後方散乱光を受光する。受光部107は光検出器111とデジタル信号処理回路112とを有する。光検出器111は受光した後方散乱光をアナログ電気信号に変換する。光検出器111には、例えば、フォトディテクタ(PD:Photo Detector)を用いることができる。
[0043]
 ここで、後方散乱光は一定のパルス幅を有するので、受光部107に同時刻に戻ってくる散乱光同士が干渉し、これにより光強度が変動する。このとき、光ファイバケーブル1000が振動などの環境変化を受けると光ファイバケーブル1000の歪が変化し、光パルス信号を変調した高周波の位相が変化する。したがって、光ファイバケーブル1000が受ける振動などの環境変化に応じて、受光部107における散乱光同士の干渉状態が変化し、これにより光強度の変動量が変化することになる。
[0044]
 光検出器111はアナログ電気信号をデジタル信号処理回路112に出力する。デジタル信号処理回路112は、このアナログ電気信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号処理回路112には、例えば、半導体集積回路装置を用いることができる。デジタル信号処理回路112は、変換したデジタル信号(センサ信号)を解析部105に出力する。
[0045]
 制御部108は、光パルス信号を生成する送出部106と、この光パルス信号による散乱光を受光する受光部107をそれぞれ制御する。ここで制御部108は、送出部106と受光部107が同期するように制御する。すなわち、制御部108は、送出部106が光パルス信号を送出する送出タイミングと、受光部107が後方散乱光を検出する検出タイミングを同期させる。また、制御部108は、受光部107におけるサンプリングの間隔を光パルス信号のパルス幅よりも短くなるように制御する。
[0046]
 解析部105は、センサ部104から取得したデジタル信号(センサ信号)を解析する。解析部105は、受光した散乱光の状態変化から振動を判定する振動検出部113、センサ信号強度の光ファイバケーブル1000の設置状態に依存した変動を抑制する規格化処理部(規格化処理手段)114、および出力部119を有する。
[0047]
 振動検出部113は、並列処理部115、積算部116、変動量算出部(変動量算出手段)117、および発生領域推定部(発生領域推定手段)118を備える。
[0048]
 ここで、規格化処理部(規格化処理手段)114と変動量算出部(変動量算出手段)117が、第1の実施形態によるセンサ信号処理装置10を構成している。
[0049]
 並列処理部115は、デジタル信号処理回路112において特定の周波数でサンプリングすることによって得られたセンサ信号を、サンプリング時間毎に並列処理する。ここでセンサ信号は、光パルス信号による光ファイバケーブル1000からの後方散乱光に基づくデジタル信号である。並列処理部115における並列処理の周期は、光パルス信号が光ファイバケーブル1000の最長測定点まで到達して戻ってくる往復時間に対応する。つまり、送出部106から光パルス信号が送出されて光ファイバケーブル1000の最長の測定点に到達し、この最長測定点からの後方散乱光が受光部107に戻ってくるまでの時間が並列処理の最小周期となる。したがって、光ファイバケーブル1000の同じ場所から戻ってくる後方散乱光に基づくセンサ信号は、並列処理において常に同じ処理面で処理されることになる。並列処理部115において並列処理されたサンプリング時間毎のセンサ信号は、積算部116に出力される。
[0050]
 積算部116は、サンプリング時間毎に並列処理部115において並列処理された後方散乱光に基づくセンサ信号を、予め設定された時間内で積算する。そして、積算部116は、サンプリング時間毎に積算されたセンサ信号(積算データ)を変動量算出部117に出力する。
[0051]
 変動量算出部117は、積算部116においてサンプリング時間毎に積算されたセンサ信号(積算データ)の基準値からの変動量(変動量積算データ)を算出する。そして変動量算出部117は、算出したサンプリング時間毎の変動量を規格化処理部114に出力する。
[0052]
 規格化処理部114は、上述した変動量、すなわち予め設定された時間内におけるサンプリング時間毎の変動量を規格化する。規格化は例えば、所定時間内における変動量の最大値で各変動量を除算することにより行うことができる。これに限らず、規格化処理部114は、所定時間内における変動量の平均値で各変動量を除算することにより規格化することとしてもよい。規格化処理部114は、規格化した変動量(規格化変動量)を出力部119に出力する。
[0053]
 発生領域推定部118は、光ファイバケーブル1000が設置された観測対象における環境変化が発生した領域を推定する。具体的には、発生領域推定部118は、光パルス信号の送信時間と、光パルス信号の後方散乱光の受信時間の差分から、光ファイバケーブル1000の環境の変化が発生した領域を推定する。
[0054]
 出力部119は、規格化処理部114から取得した規格化変動量に関する情報、および発生領域推定部118から取得した発生領域に関する情報を出力する。出力部119は上述の情報を、画像表示、音声、印刷、およびデジタル信号等の形態で出力する。
[0055]
 次に、光ファイバセンサ装置100によるファイバセンシングの原理について説明する。
[0056]
 光パルス信号を光ファイバケーブル1000に送出すると、光パルス信号が通過する光ファイバケーブル1000の長手方向の全ての場所から、微弱な後方散乱光が光パルス信号の進行方向とは逆向きに伝搬してくる。後方散乱光には様々な種類があるが、本実施形態においてはレイリー散乱光を検知する場合について説明する。レイリー散乱光は、送出された光パルス信号と同じ周波数成分の散乱光である。
[0057]
 光ファイバケーブル1000が設置された環境において振動や音などの環境変化が生じ、このような環境変化が光ファイバケーブル1000に伝わると、この環境変化が生じた場所から戻ってくる後方散乱光の状態が変化する。具体的には、後方散乱光の強度や、後方散乱光の元となる光パルス信号を変調した高周波の位相が変化する。したがって、このときの強度および位相の変化を感知することによって、光ファイバケーブル1000が設置された環境に変化が生じたことを検知することができる。また、送出部106が光パルス信号を送出してから、強度および位相の変化が生じた後方散乱光を観測するまでの時間を測定することによって、光ファイバケーブル1000のどの位置で環境変化が生じたのかを算出することができる。これにより、環境変化が発生した場所を特定することができる。
[0058]
 次に、本実施形態による光ファイバセンサ装置100が備える解析部105の動作について説明する。図3は、本実施形態による光ファイバセンサ装置100が備える解析部105の動作を説明するための図である。
[0059]
 光ファイバケーブル1000からの後方散乱光がサーキュレータ103を経由して受光部107に入力されると、受光部107が備える光検出器111はこの後方散乱光をアナログ電気信号に変換する。デジタル信号処理回路112は、このアナログ電気信号を特定の周波数でサンプリングし、サンプリング時間(t1,t2,t3,・・・・・,tn-1,tn)毎にデジタル信号(センサ信号)に変換する。
[0060]
 振動検出部113が備える並列処理部115は、入力されたデジタル信号(センサ信号)をサンプリング時間(t1,t2,t3,・・・・・,tn-1,tn)毎に並列処理する(ステップS201)。ここで、並列処理の周期は、光パルス信号が光ファイバケーブル1000の最長測定点に到達して戻ってくるまでの往復時間に対応する。つまり、送出部106から光パルス信号が送出されて光ファイバケーブル1000上の最長の測定点(サンプリング時間tnに対応する距離)に到達し、そこから光パルス信号の後方散乱光が受光部107に戻ってくるまでの時間が並列処理の周期となる。したがって、光ファイバケーブル1000上の同一の位置から戻ってくる後方散乱光に基づくセンサ信号は、並列処理において常に同じ処理面で処理されることになる。
[0061]
 積算部116は、並列処理されサンプリング時間毎に入力されるセンサ信号を、予め設定された時間内で積算し積算データを生成する(ステップS202)。
[0062]
 変動量算出部117は、入力されたサンプリング時間毎の積算データについて、基準値からの変動量を算出する(ステップS203)。
[0063]
 規格化処理部114は、サンプリング時間毎の変動量を入力し、所定の時間内の変動量を規格化する(ステップS204)。具体的には例えば、所定時間内の変動量の最大値を算出し、この最大値で各変動量を除算することにより規格化を実行する。
[0064]
 発生領域推定部118は、光パルス信号の送信時間と、光パルス信号の後方散乱光の受信時間の差分から、光ファイバケーブル1000の環境の変化が発生した領域を推定する。
[0065]
 次に、規格化処理部114の動作について、図4および図5を用いて説明する。
[0066]
 図4に、規格化処理部114による規格化処理前における、センサ信号の変動量積算データの例を示す。また、図5には、規格化処理部114による規格化処理後における、センサ信号の変動量積算データの例を示す。図4および図5のいずれも、光ファイバケーブル1000が敷設された道路を移動体(自動車等)が移動する時に発生する振動を検知した結果を模擬したものである。両図において、横軸は1サンプリング周期内の各サンプリング時間を示し、縦軸は所定時間(図の例では単位時間13秒)内の各時刻を示す。横軸に示した各サンプリング時間は、光ファイバケーブル1000を伝播する光パルスの速度がわかっているため、光ファイバケーブル1000の入射端からの距離と同義である。
[0067]
 両図における各数値は、後方散乱光に基づくセンサ信号の変動量の大きさを示す。そして、この後方散乱光に基づくセンサ信号の変動量の値が大きいほど、振動の強度が大きいことを意味している。これは、以下の理由による。すなわち、光ファイバケーブル1000が受ける振動の強度が大きいと、その分、光ファイバケーブル1000に生じる歪の量が大きくなる。そのため、散乱光の元になる光パルス信号を変調した高周波の位相に変化を与えるので、受光部107における光強度の変動量が大きくなるからである。
[0068]
 図4に示した例では、サンプリング時間t5およびサンプリング時間t6に対応する光ファイバケーブル1000の位置で大きな振動が観測されている。一方、例えばサンプリング時間t3やサンプリング時間t4に対応する光ファイバケーブル1000の位置では、同じ移動体が通過しているにも関わらず、変動量の値は小さい。そのため、振動の強度は微弱であるように見える。しかし、これはサンプリング時間t3やサンプリング時間t4に対応する光ファイバケーブル1000の位置において、光ファイバケーブル1000の設置状態が不良なためであり、振動を検知する感度が低いことを示している。
[0069]
 このような状況に対して、本実施形態による光ファイバセンサ装置100は、規格化処理部114がサンプリング時間毎に単位時間内で変動量を規格化する構成としている。具体的には例えば、規格化処理部114は、サンプリング時間毎に単位時間内における変動量の最大値を算出し、算出した最大値で各変動量の値を除算することによって規格化を行う構成とすることができる。図5に、規格化した後の変動量の積算データ値を示す。この規格化処理により、サンプリング時間毎の変動量の最大値はすべて1となる。これにより、センサ信号強度の、光ファイバケーブル1000の設置状態による変動を抑制することができる。その結果、移動体の位置を明瞭に把握することが可能となる。
[0070]
 上述したように、本実施形態の光ファイバセンサ装置100によれば、センサとなる光ファイバの観測対象への設置状況によらず、環境変化の正確な計測が可能になる。
[0071]
 〔第3の実施形態〕
 次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図6に、本実施形態による光ファイバセンサ装置200の構成を示す。本実施形態による光ファイバセンサ装置200は、装置本体202が備えるセンサ部204の構成が、第1の実施形態による光ファイバセンサ装置100の構成と異なる。他の構成は、第1の実施形態による光ファイバセンサ装置100の構成と同様であるので、それらの詳細な説明は省略する。
[0072]
 センサ部204は、送出部206、受光部207、制御部108、および光サーキュレータ103を備える。
[0073]
 送出部206は、光パルス信号を生成し送出する。本実施形態の送出部206は、光源部109および光変調器110に加えて、光源部109と光変調器110との間の光路に光カプラ(光分岐手段)211を備える。一方、受光部207は、第1の実施形態による光ファイバセンサ装置200が備える光検出器111に替えて、コヒーレント光受信器(コヒーレント光受信手段)212を備えた構成とした。
[0074]
 光カプラ(光分岐手段)211は、光源部109から送出された光パルスを分岐する。そして、光カプラ211は光パルスの一部である分岐光パルスを、光路を介して受光部207が備えるコヒーレント光受信器212に送出する。また、光カプラ211は、分岐光パルス以外の光パルスを光変調器110に送出する。
[0075]
 コヒーレント光受信器(コヒーレント光受信手段)212は、散乱光を分岐光パルスと干渉させることによりコヒーレント検波してアナログ電気信号に変換する。コヒーレント検波方式によれば、後段のデジタル信号処理において、位相や偏波の変動に対して適応的に処理を行うことにより、高感度および低ノイズで後方散乱光を測定することが可能である。
[0076]
 コヒーレント光受信器212には、光カプラ211からの光パルスと、サーキュレータ103からの後方散乱光の二つの光が入力される。送出された光パルスは光変調器110の音響光学素子によって高周波で強度変調されることにより周波数シフトが生じているので、後方散乱光においても周波数シフトが生じている。そのため、コヒーレント光受信器212には、周波数の異なる二つの光が同時に入力される。コヒーレント光受信器212は、これらの二つの周波数の異なる光信号(変調前の光パルスおよび変調された後方散乱光)の干渉によって生じるビート周波数成分を観測する。すなわち、コヒーレント光受信器212はヘテロダイン検波を行う。この場合は、光パルス信号を変調した高周波の位相の情報を再生することができるので、光ファイバケーブル1000の周囲環境における音も検知することが可能である。
[0077]
 コヒーレント光受信器212は、このビート周波数成分をアナログ電気信号に変換し、デジタル信号処理回路112に出力する。
[0078]
 制御部108は、送出部206が光パルス信号を送出する送出タイミングと、受光部207が後方散乱光を検出する検出タイミングを同期させる。
[0079]
 装置本体202が備える解析部105の構成および動作は、第2の実施形態で説明したとおりである。
[0080]
 本実施形態の光ファイバセンサ装置200によれば、受光部207にコヒーレント検波方式を採用したことにより、高感度および低ノイズで後方散乱光を観測することが可能になる。その結果、本実施形態の光ファイバセンサ装置200によれば、センサとなる光ファイバの観測対象への設置状況によらず、環境変化のより正確な計測が可能になる。
[0081]
 〔第4の実施形態〕
 次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図7に、本実施形態による監視システム1100の構成を示す。本実施形態による監視システム1100は、光ファイバセンサ装置300、画像情報取得手段、および監視手段(図示せず)を有する。
[0082]
 光ファイバセンサ装置300として、第2の実施形態による光ファイバセンサ装置100または第3の実施形態による光ファイバセンサ装置200を用いることができる。光ファイバセンサ装置300は、光ファイバケーブル1000に接続して用いられる。図7では、光ファイバケーブル1000が高速道路などの道路に沿って敷設されている場合を示す。光ファイバケーブル1000として、監視目的のために新たに敷設した光ファイバケーブルを用いてもよいし、情報通信用の既設の光ファイバケーブルを用いることとしてもよい。
[0083]
 画像情報取得手段は、光ファイバケーブル1000の周辺環境の画像情報を取得する。図7では、画像情報取得手段の例として、監視カメラ401を備えた場合を示す。
[0084]
 監視手段は、光ファイバセンサ装置300から取得する規格化検査信号と、画像情報取得手段から取得する画像情報に基づいて、光ファイバケーブル1000の周辺環境を監視する。
[0085]
 また監視システム1100は、図7に示すように、点位置(ポイント)で振動を感知(センシング)する振動センサ501をさらに備えた構成とすることができる。
[0086]
 このように、監視システム1100によれば、車の走行により生じる振動や音などの環境変化を検知することにより、周辺環境を監視することが可能となる。特に、高速道路は長距離にわたるため、監視カメラ401や振動センサ501によって高速道路のすべての場所を連続的に常時監視するのは困難である。しかしながら、本実施形態による監視システム1100は、高速道路に沿って敷設された光ファイバケーブル1000に接続して用いられる光ファイバセンサ装置300から得られる規格化検査信号と合わせて監視する構成としている。そのため、高速道路のすべての場所を連続的に常時監視することが可能になる。すなわち、高速道路上の車の移動による振動や音を検知する光ファイバセンサ装置300から得られる情報と、監視カメラ401やポイント感知型の振動センサ501など既存の高速道路の監視システムから得られる情報を組み合わせて監視することができる。その結果、高速道路上の車の連続的な移動をモニタすることが可能になる。これにより、渋滞発生の検知や逆走の検知などトラフィックモニタとして使用することができる。
[0087]
 光ファイバセンサ装置300は、積算部116における後方散乱光に基づくセンサ信号の積算時間を、例えば24時間とすることができる。そして、規格化処理部114は、この24時間で取得した積算データについて、サンプリング周波数毎に変動量の最大値を算出し、この最大値を用いて変動量の規格化を行う構成とすることができる。このような規格化処理部114が行う規格化処理は、必ずしも毎日実施する必要はなく、定期的に実施すれば良い。なお、天候状態が異なるときは、天候状態に応じて規格化処理を実施することが望ましい。
[0088]
 図8に、本実施形態による監視システムの別の構成を示す。同図に示した監視システム1200は、線路に沿って敷設されている光ファイバケーブル1000に接続して用いられる光ファイバセンサ装置300と、画像情報取得手段としての監視カメラ402を有する。この場合においても、光ファイバケーブル1000として、監視目的のために新たに敷設した光ファイバケーブルを用いてもよいし、情報通信用の既設の光ファイバケーブルを用いることとしてもよい。
[0089]
 また監視システム1200は、図8に示すように、例えば無線式の列車位置センサ601をさらに備えた構成とすることができる。すなわち、監視システム1200は、軌道回路や無線式の列車位置センサ601を含む列車運行監視システムと共に用いることができる。
[0090]
 列車が走行する線路は長距離にわたり、また山岳部のトンネルなど場所によっては無線信号が届かないところがある。そのため、既設の監視カメラ402や無線式の列車位置センサ601によってすべての線路を常時監視するのは困難である。しかしながら、光ファイバセンサ装置300は上述したように、列車の走行により生じる振動や音などの環境変化を、線路に沿って検知することが可能であるため、既設の監視システムを補完することができる。すなわち、列車の移動による振動や音を検知する光ファイバセンサ装置300から得られる情報と、既設の列車運行監視システムから得られる情報を組み合わせて監視することができる。その結果、列車の移動をより高い精度で連続的にモニタすることが可能になる。
[0091]
 図9に、本実施形態による監視システムのさらに別の構成を示す。同図に示した監視システム1300は、建屋に敷設されている光ファイバケーブル1000に接続して用いられる光ファイバセンサ装置300と、画像情報取得手段としての監視カメラ403を有する。図9では、光ファイバケーブル1000がデータセンタなどの建物内の床下に通路に沿って設置されている場合を例として示す。この場合においても、光ファイバケーブル1000として、監視目的のために新たに敷設した光ファイバケーブルを用いてもよいし、データセンタ内の情報通信用の既設の光ファイバケーブルを用いることとしてもよい。
[0092]
 建物の一例としてのデータセンタなどでは、サーバルーム等に多くの来訪者が出入りする。サーバルームへの人の出入りは入退場管理システムなどで管理し、サーバルーム内における人の移動は監視カメラで追跡している。この場合、サーバルーム内のすべての通路における人の移動を監視するためには、多数の監視カメラが必要となり、そのための費用は莫大なものになる。
[0093]
 それに対して、本実施形態の監視システム1300によれば、光ファイバセンサ装置300により、人の歩行によって生じる振動や音などの環境変化を、通路に沿って検知することが可能である。すなわち、サーバ室内の人の歩行による振動や音を検知する光ファイバセンサ装置300から得られる情報と、監視カメラ403から得られる画像情報を組み合わせて監視することができる。その結果、監視カメラの個数を少数とした場合であっても、人の歩行による移動の追跡(トレース)を高精度で連続的に行うことが可能になる。
[0094]
 なお、観測対象は上述した車、列車、人等の移動体に限らず、例えば、橋脚部等の振動データの振動の状態の変化から、橋脚部等の劣化状態を監視するためにも、本実施形態による監視システムを使用することができる。
[0095]
 上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
[0096]
 (付記1)光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、前記センサ信号の基準値からの変動量を算出する変動量算出手段と、所定時間内の前記変動量を規格化し、規格化変動量を算出する規格化処理手段、とを有するセンサ信号処理装置。
[0097]
 (付記2)付記1に記載したセンサ信号処理装置において、前記光パルスの送信時間と、前記光パルスの散乱光の受信時間の差分から、前記光ファイバの環境の変化が発生した領域を推定する発生領域推定手段をさらに有するセンサ信号処理装置。
[0098]
 (付記3)付記1または2に記載したセンサ信号処理装置において、前記規格化処理手段は、前記所定時間内の前記変動量の最大値で前記変動量を除算することにより規格化するセンサ信号処理装置。
[0099]
 (付記4)付記1または2に記載したセンサ信号処理装置において、前記規格化処理手段は、前記所定時間内の前記変動量の平均値で前記変動量を除算することにより規格化するセンサ信号処理装置。
[0100]
 (付記5)付記1から4のいずれか一項に記載したセンサ信号処理装置において、前記センサ信号は、前記光ファイバが道路に沿って敷設されている場合における前記散乱光に基づく信号であるセンサ信号処理装置。
[0101]
 (付記6)付記1から4のいずれか一項に記載したセンサ信号処理装置において、前記センサ信号は、前記光ファイバが線路に沿って敷設されている場合における前記散乱光に基づく信号であるセンサ信号処理装置。
[0102]
 (付記7)付記1から4のいずれか一項に記載したセンサ信号処理装置において、前記センサ信号は、前記光ファイバが建屋に敷設されている場合における前記散乱光に基づく信号であるセンサ信号処理装置。
[0103]
 (付記8)付記1から7のいずれか一項に記載したセンサ信号処理装置と、前記光パルスを生成し、前記光パルスを前記光ファイバに送出する光送出手段と、前記散乱光を受け付け、前記散乱光に基づいて前記センサ信号を生成する受光処理手段、とを有する光ファイバセンサ装置。
[0104]
 (付記9)付記8に記載した光ファイバセンサ装置において、前記受光処理手段は、前記散乱光をアナログ電気信号に変換する光検出手段と、前記アナログ電気信号をデジタル信号に変換し、前記センサ信号を生成するデジタル信号処理手段、とを備える光ファイバセンサ装置。
[0105]
 (付記10)付記8に記載した光ファイバセンサ装置において、前記光送出手段は光分岐手段を備え、前記光分岐手段は、前記光パルスを分岐し、前記光パルスの一部である分岐光パルスを前記受光処理手段に送出し、前記受光処理手段は、前記散乱光を前記分岐光パルスと干渉させることによりコヒーレント検波してアナログ電気信号に変換するコヒーレント光受信手段と、前記アナログ電気信号をデジタル信号に変換し、前記センサ信号を生成するデジタル信号処理手段、とを備える光ファイバセンサ装置。
[0106]
 (付記11)付記8から10のいずれか一項に記載した前記光ファイバセンサ装置と、前記光ファイバの周辺環境の画像情報を取得する画像情報取得手段と、前記規格化検査信号と前記画像情報に基づいて、前記周辺環境を監視する監視手段、とを有する監視システム。
[0107]
 (付記12)光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、前記センサ信号の基準値からの変動量を算出し、所定時間内の前記変動量を規格化し、規格化変動量を算出するセンサ信号処理方法。
[0108]
 (付記13)付記12に記載したセンサ信号処理方法において、前記光パルスの送信時間と、前記光パルスの散乱光の受信時間の差分から、前記光ファイバの環境の変化が発生した領域を推定する処理をさらに有するセンサ信号処理方法。
[0109]
 (付記14)付記12または13に記載したセンサ信号処理方法において、前記規格化変動量を算出することは、前記所定時間内の前記変動量の最大値で前記変動量を除算することにより規格化することを含むセンサ信号処理方法。
[0110]
 (付記15)付記12または13に記載したセンサ信号処理方法において、前記規格化変動量を算出することは、前記所定時間内の前記変動量の平均値で前記変動量を除算することにより規格化することを含むセンサ信号処理方法。
[0111]
 (付記16)コンピュータを、光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、前記センサ信号の基準値からの変動量を算出する変動量算出手段と、所定時間内の前記変動量を規格化し、規格化変動量を算出する規格化処理手段、として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
[0112]
 (付記17)付記16に記載したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記コンピュータを、さらに、前記光パルスの送信時間と、前記光パルスの散乱光の受信時間の差分から、前記光ファイバの環境の変化が発生した領域を推定する発生領域推定手段、として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
[0113]
 (付記18)付記16または17に記載したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記規格化処理手段は、前記所定時間内の前記変動量の最大値で前記変動量を除算することにより規格化する処理、および前記所定時間内の前記変動量の平均値で前記変動量を除算することにより規格化する処理、のいずれかを実行するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
[0114]
 以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

符号の説明

[0115]
 10  センサ信号処理装置
 11  変動量算出手段
 12  規格化処理手段
 100、200、300  光ファイバセンサ装置
 101  光ファイバ
 102、202  装置本体
 103  光サーキュレータ
 104、204  センサ部
 105  解析部
 106、206  送出部
 107、207  受光部
 108  制御部
 109  光源部
 110  光変調器
 111  光検出器
 112  デジタル信号処理回路
 113  振動検出部
 114  規格化処理部
 115  並列処理部
 116  積算部
 117  変動量算出部
 118  発生領域推定部
 119  出力部
 211  光カプラ
 212  コヒーレント光受信器
 401、402、403  監視カメラ
 501  振動センサ
 601  列車位置センサ
 1000  光ファイバケーブル
 1100、1200、1300  監視システム

請求の範囲

[請求項1]
光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、前記センサ信号の基準値からの変動量を算出する変動量算出手段と、
 所定時間内の前記変動量を規格化し、規格化変動量を算出する規格化処理手段、とを有する
 センサ信号処理装置。
[請求項2]
請求項1に記載したセンサ信号処理装置において、
 前記光パルスの送信時間と、前記光パルスの散乱光の受信時間の差分から、前記光ファイバの環境の変化が発生した領域を推定する発生領域推定手段をさらに有する
 センサ信号処理装置。
[請求項3]
請求項1または2に記載したセンサ信号処理装置において、
 前記規格化処理手段は、前記所定時間内の前記変動量の最大値で前記変動量を除算することにより規格化する
 センサ信号処理装置。
[請求項4]
請求項1または2に記載したセンサ信号処理装置において、
 前記規格化処理手段は、前記所定時間内の前記変動量の平均値で前記変動量を除算することにより規格化する
 センサ信号処理装置。
[請求項5]
請求項1から4のいずれか一項に記載したセンサ信号処理装置において、
 前記センサ信号は、前記光ファイバが道路に沿って敷設されている場合における前記散乱光に基づく信号である
 センサ信号処理装置。
[請求項6]
請求項1から4のいずれか一項に記載したセンサ信号処理装置において、
 前記センサ信号は、前記光ファイバが線路に沿って敷設されている場合における前記散乱光に基づく信号である
 センサ信号処理装置。
[請求項7]
請求項1から4のいずれか一項に記載したセンサ信号処理装置において、
 前記センサ信号は、前記光ファイバが建屋に敷設されている場合における前記散乱光に基づく信号である
 センサ信号処理装置。
[請求項8]
請求項1から7のいずれか一項に記載したセンサ信号処理装置と、
 前記光パルスを生成し、前記光パルスを前記光ファイバに送出する光送出手段と、
 前記散乱光を受け付け、前記散乱光に基づいて前記センサ信号を生成する受光処理手段、とを有する
 光ファイバセンサ装置。
[請求項9]
請求項8に記載した光ファイバセンサ装置において、
 前記受光処理手段は、
  前記散乱光をアナログ電気信号に変換する光検出手段と、
  前記アナログ電気信号をデジタル信号に変換し、前記センサ信号を生成するデジタル信号処理手段、とを備える
 光ファイバセンサ装置。
[請求項10]
請求項8に記載した光ファイバセンサ装置において、
 前記光送出手段は光分岐手段を備え、
  前記光分岐手段は、前記光パルスを分岐し、前記光パルスの一部である分岐光パルスを前記受光処理手段に送出し、
 前記受光処理手段は、
  前記散乱光を前記分岐光パルスと干渉させることによりコヒーレント検波してアナログ電気信号に変換するコヒーレント光受信手段と、
  前記アナログ電気信号をデジタル信号に変換し、前記センサ信号を生成するデジタル信号処理手段、とを備える
 光ファイバセンサ装置。
[請求項11]
請求項8から10のいずれか一項に記載した前記光ファイバセンサ装置と、
 前記光ファイバの周辺環境の画像情報を取得する画像情報取得手段と、
 前記規格化検査信号と前記画像情報に基づいて、前記周辺環境を監視する監視手段、とを有する
 監視システム。
[請求項12]
光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、前記センサ信号の基準値からの変動量を算出し、
 所定時間内の前記変動量を規格化し、規格化変動量を算出する
 センサ信号処理方法。
[請求項13]
請求項12に記載したセンサ信号処理方法において、
 前記光パルスの送信時間と、前記光パルスの散乱光の受信時間の差分から、前記光ファイバの環境の変化が発生した領域を推定する処理をさらに有する
 センサ信号処理方法。
[請求項14]
請求項12または13に記載したセンサ信号処理方法において、
 前記規格化変動量を算出することは、前記所定時間内の前記変動量の最大値で前記変動量を除算することにより規格化することを含む
 センサ信号処理方法。
[請求項15]
請求項12または13に記載したセンサ信号処理方法において、
 前記規格化変動量を算出することは、前記所定時間内の前記変動量の平均値で前記変動量を除算することにより規格化することを含む
 センサ信号処理方法。
[請求項16]
コンピュータを、
 光ファイバを伝搬する光パルスの散乱光に基づくセンサ信号を受け付け、前記センサ信号の基準値からの変動量を算出する変動量算出手段と、
 所定時間内の前記変動量を規格化し、規格化変動量を算出する規格化処理手段、として機能させるためのプログラムを記録した
 コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
[請求項17]
請求項16に記載したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
 前記コンピュータを、さらに、
 前記光パルスの送信時間と、前記光パルスの散乱光の受信時間の差分から、前記光ファイバの環境の変化が発生した領域を推定する発生領域推定手段、として機能させるためのプログラムを記録した
 コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
[請求項18]
請求項16または17に記載したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
 前記規格化処理手段は、前記所定時間内の前記変動量の最大値で前記変動量を除算することにより規格化する処理、および前記所定時間内の前記変動量の平均値で前記変動量を除算することにより規格化する処理、のいずれかを実行する
 コンピュータ読み取り可能な記録媒体。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]